はじめに
弓道は正直マイナーな競技で、経験者にしか分からないイメージとのギャップが多々あります。 高校時代に弓道部に所属していた僕も、当時未経験者だったために「へぇ〜知らなかった〜」と日々思いながら弓道に勤しんでいました。
そこで、今回はシンプルに見えて意外と奥深い「弓道」のあるあるを8つご紹介します!弓道部の方もそうでない方も、ぜひ読んでみてください。ではどうぞ!
弓道の基本ルール

本編の前に、弓道を全く知らない方のために基本ルールを簡単に解説します。
一般的に5人1組の団体戦で競います。1人につき矢を4本持っており、計20本のうち的中した矢の本数で勝敗が決まります。
的に中(あた)っていれば、中心でも端っこでも同じです。中心に近いほど高得点という訳ではありません。団体競技でありながら実は個人戦も兼ねているので、皆とにかく中てようと必死です。
ちなみに4本全て的中させることを「皆中」と言います。皆中すると敵味方関係なく拍手をするのが決まりです。大会で達成するとウキウキが止まりませんが、態度に出さないように取り繕います。
弓道部あるある8選

1. 下積みがとにかく長い
入部してすぐに弓を触れる!という訳ではありません。少しずつ射の形を覚えながら、長い下積みを経てやっと的前に立てます。その期間がとにかく長く、僕の場合弓に初めて触れたのが入部して3ヶ月後、的に向かって弓を引いたのは入部して半年後のことでした。
下手したら大事故につながる危険な競技でもありますし、当時も案外不満なく半年間を楽しんでいました。
2. 成績よりも射形第一
弓道は的に中てることよりも、整った射形で弓を引けるかが重要視されます。野球で例えるなら、スタメンを選ぶ際に打率よりもバッティングフォームを見て決めるような感じです。射形が整ってこそ成績が伴うものだと信じて、常に鏡の前で練習していました。
3. 弦が腕に当たって涙目に
的前に立ち始めた頃や、射形を改善している最中は稀に離した弦が腕に「バチッ!」と当たってしまうことがあります。あまりに酷いと痛さを通り越して痛みを感じないことも…。
cちなみに冬はさらに痛みが増します。顔を払った時は涙が流れます。そんな時は大人しく鏡の前で素引きをします。(素振りみたいなもんですね)4. 皆中を目前にして4本目で外す
冒頭でも説明したように、弓道経験者なら皆中はいつまで経っても気持ちが良いものです。しかし、3本連続で的中している時のプレッシャーは尋常ではなく、緊張で「スカッ」と外してしまうこともしばしば。
友人から「チキったな笑」と確実にいじられます。一応3本は中てるんですけどね…。
5. 調子が悪い時は道具の手入れに勤しむ
射形も大きく変わっていないのに、何故か急に中らなくなりスランプに陥いることがあります。そうなると「よし、一旦弓から離れよう!」と決意しがちです。
弦を張り替えたり、矢を引っ掛ける「中仕掛け」を作り直したりして僅かな可能性にかけます。
たまに道具の手入れだけで的中するようになったりしますが、気持ちの問題だったのか次の日には成績は元どおりです。
6. 新品の的に中ると爽快
弓道の的は木枠に的紙を貼って作られています。的紙もボロボロになると、自分たちで貼り替えるのですが、張り詰めた新品の的に中てると「パンッッ!」と爽快な音が鳴ります。
逆にボロボロになっても貼り替えないでいると、中ったのか中ってないのかよくわからない…なんてこともあります。
7. 初段の筆記テストが簡単すぎる
弓道にも昇段試験があり、高校生は基本初段を取ります。その初段の筆記テストがあまりにも簡単で、僕が受けた時は「射法八節」と「弓道をしていて得たもの」の2問だけでした。
「射法八節」って弓道をしていれば最初に覚える射術の基本ルールです。野球なら「ストライク」とか「ボール」とかを書き取りさせるようなレベルです。
実技も中らなくても問題ないですし、いつも通り弓を引けば合格できます。僕の時は150人くらい受けてて、落ちてたの3人だけでした。
8. 何が楽しいの?と言われる
「弓道部です」と言うと、「何が楽しいの?」と思われることもあります。確かに、側から見たら弓をただ引いている姿は代わり映えなく、退屈そうに見えるかもしれません。
しかし、あれだけシンプルなルールなのに、寸分の狂いで調子が大きく左右される奥が深い競技なのです。それでいて、疑問に思ったことはすぐに実行に移せるのも弓道の良さです。気づけば3年間、あっという間に終わっていましたね…。
おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございます!
今まさに弓道部で頑張っている方はもちろん、そうでない方にも弓道の魅力を知ってもらえれば嬉しいです。
ちなみに弓道は高校生でもほとんどが未経験からなので、初心者が活躍できる数少ないスポーツでもあります。運動が苦手でも問題ないので、ぜひ来年高校進学を控えている方は、部活選びに「弓道部」を検討してみてください!ではまた!